artist

稲留武史

1981年大阪府高石市生まれ。1997年からアトリエひこに参加。
稲留にとって一番の楽しみは色彩の中で遊ぶこと。クレパス、マーカー、絵具など様々な画材を使いながら、色面構成の絵画を多数制作してきた。一方、形を描くことは1999年に三星堆遺跡の図録を見て開眼した。紀元前2800-同600年頃に栄えた古蜀の人々の造形感覚にしっくりきたのかもしれない。子どもの頃、ひらがなになかなかなじめず、漢字を学習するようになって初めて文字を書けるようになったこととも関連している。割り箸を削ったペンにインクや墨汁をつけて少しずつ線を引いていく。その後、瞬く間に固さがとれて稲留独自の表現になっていった。

本作品は、身の回りにあった炭酸せんべいの缶をモチーフに割り箸ペンにカラーインクをつけて描いたもの。缶の蓋のもみじの図柄も温泉マークも稲留を通して文字化され、全体で一つの「漢字」を造形しているともいえる。